ハリーポッターの悪役魔女:ナルシッサ・マルフォイが下した究極の決断

ハリーポッターシリーズにおける第6作の『ハリー・ポッターと謎のプリンス』(2009年公開)から登場したナルシッサ・マルフォイ。デス・イーター(死喰い人)のルシウス・マルフォイの妻であり、意地悪で、いつも子分を引き連れ威張っているドラコ・マルフォイの母親です。色白でブロンドの髪を綺麗に結っていてスラリとした美女ですが、常に不機嫌そうな表情や態度の魔女です。今回はそんなナルシッサ・マルフォイを深掘りしてみました。

ナルシッサ・マルフォイは血統を超重要視するブラック家の出身の魔女

ナルシッサ・マルフォイは1955年に父シグナス・ブラック、母デゥルーエラ・ロジエールの三女として、由緒正しいブラック家に生まれました。血統にこだわるブラック家のため、幼い頃から純血の魔法使いこそ正しい魔法使いだという教育を受けてきました。

ナルシッサ・マルフォイは、1966年から1973年にかけてハリー・ポッターと同様にホグワーツ魔法魔術学校で魔法を勉強をしていたことになっていますが、その時の寮はもちろん息子のドラコ・マルフォイと同じスリザリンでした。また、のちに夫となるルシウス・マルフォイに出会ったのもこの時だとされています。

純血を重んじるブラック家に生まれたナルシッサ・マルフォイは、劇中でも半純血のハリー・ポッターやマグル(非魔法使い)出身のハーマイオニー・グレンジャーに対して嫌悪感をあらわにしている場面が度々ありますよね。ちなみにナルシッサ・マルフォイの一番上の姉は、ヴォルデモートに忠誠を捧げた最も危険な魔女ベラトリックス・レストレンジです。私はその事実を知った時、ナルシッサ・マルフォイも邪悪で強い魔女なんだと思いました。

ナルシッサ・マルフォイは夫ルシウス・マルフォイとヴォルデモート(名前を言ってはいけないあの人)を援助

ナルシッサ・マルフォイ自身はデス・イーターではありませんが、純血主義でデス・イーターの夫、ルシウス・マルフォイとともに第一次魔法戦争(1970-1981年)、第二次魔法戦争(1995-1998年)においてヴォルデモート卿を援助していました。

デス・イーターとはヴォルデモート卿の従者に与えられた呼び名です。現代で言うなれば、テロリストのような集団でしょうか。彼らの中心人物は、黒いローブと顔を隠すための蛇のようなマスクを被っており、左前腕にヴォルデモートとデス・イーターのシンボルである「闇の印」が焼き付けられています。その印にヴォルデモートが触れると、ヴォルデモートのもとに集合するサインとなっていました。

夫ルシウス・マルフォイは第一次魔法戦争後、ヴォルデモートが失脚すると服従の呪文にかけられていたと主張し罪を逃れます。しかしヴォルデモートが復活すると再びデス・イーターとなり、ヴォルデモート卿の完全復活となるよう彼の手となり足となり働きます。

私が感じたのは、ルシウスやナルシッサが本当にヴォルデモートの復活を願っていたというよりも、恐怖によって従わなければそれはすなわち死を意味すること、と恐れていたからではないかと思います。

ナルシッサ・マルフォイは家族の愛を何よりも優先する強い母だった

第二次魔法戦争では、ハリー・ポッターやその仲間のダンブルドア軍団や不死鳥の騎士団がヴォルデモート卿との激しい戦いを繰り広げていました。

ナルシッサ・マルフォイの息子であるドラコ・マルフォイは父親のルシウス・マルフォイの失敗の埋め合わせをさせられます。ホグワーツ魔法学校の校長であるアルバス・ダンブルドアの暗殺だけでなく、校内にデス・イーターを引き入れる手筈を整えるなど、過酷な任務をヴォルデモートに強制されました。これらは単に見せしめであり、失敗すればドラコ・マルフォイは殺される運命でした。

愛しい息子ドラコ・マルフォイの人生がヴォルデモート卿によって危険に晒されたのを目の当たりにし、ナルシッサ・マルフォイの考えが変わります。

ナルシッサ・マルフォイはホグワーツの戦いで、仮死状態であったハリー・ポッターの生死を確かめるようヴォルデモートから命令されます。その際に息子のドラコ・マルフォイが生きていることをハリー・ポッターから聞き、息子を探し出すためナルシッサ・マルフォイは「死んでいます!」とヴォルデモートの方を向き、毅然とした態度で嘘をつきました。すぐにバレてもおかしくない嘘を堂々とつき、これまで嫌悪感を抱いていた半純血のハリー・ポッターを庇ったのです。

恐怖で相手を支配するヴォルデモートへの恐れを乗り越えてハリー・ポッターの生存を隠し通したナルシッサ・マルフォイ。私の目には息子の安全のために嘘をついた1人の強い母、という感動を覚えたシーンの1つです。

ナルシッサ・マルフォイを演じた俳優ヘレン・マックロリーはどんな人?

ハリーポッターシリーズでナルシッサ・マルフォイを演じたのはイギリスの俳優ヘレン・マックロリー(Helen Elizabeth McCrory)です。父親が外交官だったこともあり、子供の頃は海外で過ごし、イギリスの寄宿学校を卒業した後にロンドン・ドラマセンターで演劇を学ばれたそうです。

2007年に俳優のダミアン・ルイスと結婚し娘のマレンと息子のガリバーが生まれています。

驚いたことに、実は彼女は当初、ベラトリックス・レストレンジ役を打診されていたのです!ただ、その時にちょうど第一子を妊娠していたため辞退し、その代わりにヘレナ・ボナム=カーターが出演した、という経緯があったみたいです。

個人的にはヘレン・マックロリー演じる狂信的なヴォルデモート卿の従者であるベラトリックス・レストレンジも見てみたかったかも、、、なんて思ったり。

彼女は俳優業だけでなく、子供のための慈善団体の名誉後援者を務めたり、COVID-19のパンデミックの際には国民保健サービスのスタッフに食事を提供するプログラムを支援したりと、慈善活動にも精力的であったことが伺えます。

そんな俳優としても1人の人間としても活躍していた彼女ですが、残念なことに2021年4月16日に52歳という若さで、癌によりロンドンの自宅で亡くなっています。映画だけでなくテレビや舞台で活躍されていただけに、本当に残念です。

ナルシッサ・マルフォイは悪役魔女でありながら愛に満ちた人物だった

ハリーポッターにおけるナルシッサ・マルフォイは悪役側のキャラクターでありながら、最後の最後でハリー・ポッターたちにとっての救世主となった重要人物です。ナルシッサ・マルフォイの行動にあったのは富や名声ではなく家族への愛でした。

やはりどの世界でも母は強いんだなぁ、と感服させられました。

ナルシッサ・マルフォイの表情や言動、それに隠された母親としての葛藤や強さに注目して見たら、悪役魔女でも大好きになってしまうこと間違いなしです。

ぜひ見返してみてくださいね。

コメント

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